特集 進歩する低侵襲手術に応じた理学療法—治療プログラム,目標設定,リスク管理
膝関節の低侵襲手術と理学療法
廣幡 健二
1
,
古賀 英之
2
Kenji HIROHATA
1
,
Hideyuki KOGA
2
1東京医科歯科大学スポーツ医歯学診療センター
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科運動器外科学
キーワード:
外側半月板損傷
Keyword:
外側半月板損傷
pp.170-176
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202574
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はじめに
半月板は,膝関節の内側と外側に存在する三日月状の線維軟骨組織である.半月板損傷に対して,以前は部分切除術が多く実施されていた.しかし,身体機能や痛みなどに関する患者報告型アウトカムに基づく長期成績は保存療法と差がない1).損傷タイプや患者属性によっては半月板切除術後に変形性膝関節症の進行リスクが高まることがこれまでの研究によって明らかとなってきている2).これらの情報に加えて,手術器具・手技が進歩したことにより,最近では半月板を温存する手術が増加している3).本稿では,関節鏡視下の低侵襲手術で近年開発された外側半月板の治療方法を紹介するとともに,術後プロトコルやリスク管理のポイントについて概説する.
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