Japanese
English
症例報告
クリーゼを呈したLambert-Eaton筋無力症候群に対し,理学療法を介入した一例
A case of physical therapy intervention for Lambert-Eaton myasthenic syndrome with crisis
大熊 遼太郎
1
,
大森 まいこ
1
,
立石 貴之
1
,
櫛田 幸
1
,
朝倉 めぐみ
1
,
佐々木 優
1
,
齋藤 真希子
1
,
二宮 智子
2
,
渡辺 裕樹
3
,
林 伸一
3
,
佐藤 将樹
4
,
石橋 康伸
4
,
石川 晴美
2
Ryoutaro OKUMA
1
,
Maiko OMORI
1
,
Takayuki TATEISHI
1
,
Miyuki KUSHIDA
1
,
Megumi ASAKURA
1
,
Masaru SASAKI
1
,
Makiko SAITO
1
,
Satoko NINOMIYA
2
,
Hiroki WATANABE
3
,
Shinichi HAYASHI
3
,
Masaki SATO
4
,
Yasunobu ISHIBASHI
4
,
Harumi ISHIKAWA
2
1独立行政法人国立病院機構埼玉病院リハビリテーション科
2独立行政法人国立病院機構埼玉病院神経内科
3独立行政法人国立病院機構埼玉病院呼吸器内科
4独立行政法人国立病院機構埼玉病院臨床工学室
キーワード:
Lambert-Eaton筋無力症候群
,
早期離床
,
リハビリテーション
Keyword:
Lambert-Eaton筋無力症候群
,
早期離床
,
リハビリテーション
pp.1153-1157
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202470
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要旨 今回,重症化し人工呼吸器管理となったLambert-Eaton筋無力症候群合併のsmall cell lung carcinoma(SCLC)症例に対する理学療法を経験した.症例は下肢脱力感,歩行困難を主訴に入院,その後,筋力低下は急速に進行,呼吸状態は悪化し93日間の長期人工呼吸器管理を要した.理学療法介入を早期より行い,人工呼吸器管理中にも多職種と協働のうえ,離床(端座位,起立,車椅子)を継続した.有害事象により化学療法は中断され,筋力にも変化を認めずADL全介助の状態であったが,車椅子乗車への離床は継続した.人工呼吸器離脱後,3, 4-diaminopyridineが開始され,それを契機に筋力は著明に改善した.機能変化は急速であり,筋力やADL評価,プログラムの再編を細目にわたり行った.ADL改善に伴い現病治療は再開し,第262病日にADL自立,杖歩行自立で退院となった.長期入院のなかで病態の変化が激しい症例であり,その都度,適切な理学療法を多職種と交えて迅速に行えたことが,原病治療,ADL改善に寄与できたと考えた.
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