卒業論文のひろば
腰部不安定性と慢性腰痛・QOLの関係—可動性を定量化した調査
深澤 完太
1
,
北村 拓也
1
1新潟リハビリテーション大学医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻
pp.1111-1115
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202055
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要旨 〔目的〕腰部不安定性を定量化し,慢性腰痛における病態,QOLとの関係性を明らかにすることを目的とした.〔対象〕医療系大学男子学生の慢性腰痛者7名,健常者17名とした.〔方法〕腰椎可動性を“不安定性”の指標とし,三次元動作解析装置を用いて腰椎の最大可動性を測定した.また,病態,QOLはアンケートを用いて調査した.〔結果・考察〕慢性腰痛者と健常者の比較で腰椎可動性における有意差は認められなかった.要因として,慢性腰痛者は“筋の異常状態”に依存した安定化を図り,過可動を防いでいた可能性が考えられた.また,慢性腰痛者の罹患期間がQOLに加え“精神的健康”と強く関係していることが示唆された.
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