Close-up アジアにおける理学療法—Japan Quality
カンボジアにおける理学療法—Japan Qualityの展開
上野 友也
1
,
西尾 匡紀
2
,
亀田 佳一
2
,
平井 優介
2
Tomoya UENO
1
,
Masaki NISHIO
2
,
Yoshikazu KAMEDA
2
,
Yusuke HIRAI
2
1Sunrise Japan Hospital Phnom Penh
2医療法人社団KNI北原国際病院
1Sunrise Japan Hospital Phnom Penh
キーワード:
病院丸ごと輸出
,
持続可能性
,
Sunrise Japan Hospital
,
アウトバウンド
Keyword:
病院丸ごと輸出
,
持続可能性
,
Sunrise Japan Hospital
,
アウトバウンド
pp.571-575
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201904
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北原病院グループは,1995年に「世のため人のため より良い医療をより安く」,「日本の医療を輸出産業に育てる」の理念のもと開設された.2008年からはカンボジアでの調査を開始し,2016年にカンボジアに救命救急センターであるSunrise Japan Hospital (SJH)を開設した.現在は,カンボジアに加えベトナム,ラオスへと事業を展開している.
北原病院グループがめざしているのは,対象となる国へ入り込み,その国に適した地産地消の医療を創り出すアウトバウンド型の医療輸出である.この方式では,現地で医療サービスを提供するだけでなく,人材育成,information technology(IT)インフラや給食サービスなど医療にかかわるすべてを,現地に適したかたちで再構築する必要がある.そのため,対象国に対しては高水準の医療提供,人材育成,医療周辺産業の進出によるインフラ整備などのメリットを生み,新たな産業の創出も期待される.また,自国にとっては合理的・効率的な医療にかかわるサービス・システムの開発や医療と医療周辺産業の国際展開に寄与する.本事業はアウトバウンド型の医療輸出の先駆的取り組みであり,本事業を通してカンボジアにおける救命救急医療の水準向上とリハビリテーションの認知度の向上に成功している.
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