特集 Choosing Wisely 内科医の賢明な選択とは
Choosing Wiselyの概念
Choosing Wiselyキャンペーンの国際的広がりと過剰医療に警鐘を鳴らす世界の医療界
小泉 俊三
1,2
1東光会七条診療所
2Choosing Wisely Japan代表
キーワード:
高価値医療(High Value Care)
,
過剰医療
,
過剰診断(Overdiagnosis)
,
Right Care
,
持続可能性
Keyword:
高価値医療(High Value Care)
,
過剰医療
,
過剰診断(Overdiagnosis)
,
Right Care
,
持続可能性
pp.415-418
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000729
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Headline
・Choosing Wiselyキャンペーンは,2014年に開催された第1回国際円卓会議を皮切りに,欧州を中心として各国に広がり,参加国は現在20か国を超えている.保健・医療に関連する国際機関や団体,アカデミズムからの参加もあり,啓発,推奨(リスト)の実装,医学教育など,複数の課題について各国の代表が議論を重ねている.
・2013年からは,「過剰診断防止(preventing overdiagnosis)国際会議」がEBMのリーダーを中心に毎年開催され,診断基準の変更が過剰な診療行為を誘発していることなどについて強い警告を発している.また,「Lown研究所」では,“Right Care” を目指して独自の啓発活動を展開している.
・米国内科専門医機構財団とともにChoosing Wiselyの発足に大きく寄与した米国内科学会(ACP)は,内科医を対象にHigh Value Care(高価値医療)Initiativeを展開している.コストを意識した高価値医療の概念は,今日,保健・医療システムだけでなく,社会の持続可能性にとって重要な概念となっている.
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