Japanese
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症例報告
反復性膝蓋骨脱臼に対して内側膝蓋大腿靱帯再建術後,長期の膝関節痛を呈した1例
Prolonged anterior knee pain after medial patellofemoral ligament reconstruction:a case report
大城 竜樹
1
,
八木 正義
1
,
原田 和樹
1
Tatsuki Ohshiro
1
1やぎ整形外科クリニック
キーワード:
反復性膝蓋骨脱臼
,
MPFL再建術
,
膝関節痛
Keyword:
反復性膝蓋骨脱臼
,
MPFL再建術
,
膝関節痛
pp.1151-1155
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200745
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要旨 反復性膝蓋骨脱臼に対して内側膝蓋大腿靱帯(medial patellofemoral ligament:MPFL)再建術後,長期の膝関節痛を呈した症例を経験した.症例は20歳台女性,美容師.既往歴として14歳のとき,スキップ中に膝蓋骨脱臼し骨軟骨骨折に対して鏡視下摘出術を受けたが,その後二度脱臼を繰り返していた.今回,仕事中に台に上がろうとして,膝蓋骨脱臼を受傷した.外側支帯解離術およびMPFL再建術を行ったが,膝関節拘縮のため鏡視下授動術を受けた.その後,歩行時の膝関節痛が残存しており,初回手術から1年3か月後にやぎ整形外科クリニック(以下,当院)を受診した.
当院初診時,左膝蓋骨周囲に広範囲に疼痛を認め,Numerical Rating Scale(NRS) 7/10と強い疼痛を認めた.理学療法の経過とともに疼痛範囲の狭小化が得られたが,特に膝蓋腱深層部の疼痛が遷延化した.理学療法では外側支持組織のタイトネス改善,内側広筋斜走線維の選択的な筋力強化により,介入1年6か月後にNRS 1/10まで疼痛軽減が得られている.
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