特集 被殻出血と理学療法
少量の被殻出血と理学療法
遠藤 正英
1
,
脇坂 成重
1
,
横山 勝則
1
,
川﨑 恭太郎
1
,
田代 耕一
1
,
猪野 嘉一
1
Masahide Endo
1
1桜十字福岡病院リハビリテーション部
キーワード:
被殻出血
,
大脳基底核ループ
Keyword:
被殻出血
,
大脳基底核ループ
pp.659-665
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200603
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はじめに
脳出血の好発部位として被殻が挙げられる.被殻の周辺には内包,淡蒼球などがあり,出血の進展の仕方によってさまざまな病態を呈する.さらに画像所見上,重度の麻痺を呈さないと思われる少量の出血においても,重度の麻痺を生じることがある.これは被殻に生じた少量の出血でも淡蒼球・内包に出血が進展し,錐体路・錐体外路症状が絡み合い重度麻痺が生じているためと考えられる.そのため理学療法を実施するにあたり臨床所見だけでなく,脳の画像所見を含めて患者の病態を正確に捉える必要がある.本稿では少量の被殻出血による病態と理学療法について症例を交えて述べる.
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