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書評 —亀田メディカルセンターリハビリテーション事業部(編集)—「ポケット版PT臨床ハンドブック(第2版)」
隈元 庸夫
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1埼玉県立大学保健医療福祉学部
pp.1145
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200416
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本書は,第2版である.しかし,第1版とはまったく異なる書籍となっている.本書の書評を依頼されたとき,正直,第2版だから第1版との違いを読むだけでなんとかなると高を括っていた.しかし,これは大きな間違いで,書評原稿の締切をかなりオーバーしている.本書の序文に,今回の改訂のポイントは,周術期呼吸理学療法,人工呼吸器など急性期医療にがん患者や腎疾患患者に対する理学療法を加えた,と書かれているが,そんな程度のものではない.
とにかく第2版は全項目が「理学療法」の視点であらためて記載されている点が大きな変更点である.そのため,適当に流して読むことができず,結局,最初から最後550頁まで読破してしまった.第1版をお持ちになっている読者は信じられないかもしれない.まずは,第2版を手に取って,「引用文献」と「EBMの活用」,ここをまず見ていただきたい.それだけで,第2版の生まれ変わり方を理解していただけると思う.
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