コーヒーブレイク
往をあきらかにする
屋形 稔
1
1新潟大学
pp.741
発行日 1999年7月15日
Published Date 1999/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904117
- 有料閲覧
- 文献概要
2002年には京都で第18回国際臨床化学会が開かれることになり関係者は準備に追われている.ここまで来るのにわが国の臨床化学は目覚ましい反面に厳しい道も歩んできた.数年前の本学会夏季セミナーでは臨床化学よどこへ行くというテーマで討論が行われたが,その意味でこの国際学会は終点ではなく新しい出発点になるであろう.
そもそもの始まりは1961年と目されるからちょうど病院検査室が国立大学に設置され始めたころで,20世紀後半に進展をみたわけである.振り返ると永かったようでもあり,短かい気もする.ただ現在臨床検査に携わる若い人々にとって始まりは段々と目に見えない遠い昔になりつつある.この年に大阪の地で第1回医化学シンポジウム(日本臨床化学会)が生化学者,臨床医師,薬学者,検査関係者などが集まって新しい流れを求めて開かれたのが公式の一歩とされる.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.