Japanese
English
症例報告
術後感染による両側TKA再置換術後1症例の理学療法からみた臨床的課題
Clinical issues of the physical therapy for the patient with bilateral revision total knee arthroplasty for postoperative infection.
宮﨑 紗也佳
1
,
池田 耕二
2
,
廣瀬 将士
1
,
町井 義和
3
Sayaka Miyazaki
1
1宝持会池田病院総合リハビリテーションセンター
2大阪行岡医療大学医療学部
3宝持会池田病院整形外科
キーワード:
人工膝関節形成術術後感染
,
2期的再置換術
,
臨床的課題
Keyword:
人工膝関節形成術術後感染
,
2期的再置換術
,
臨床的課題
pp.267-271
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200157
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:人工膝関節形成術(total knee arthroplasty:TKA)は理学療法を代表する運動療法疾患の観血的療法の1つである.合併症には術後感染があり,治療法にもさまざまなものがある.近年は抗菌薬入りのセメントスペーサーによる2期的再置換術が良好とされている.今回,術後感染症による両側2期的TKA再置換術1症例の理学療法を行い,従来のTKAとは違う経過や問題点を経験したので,それをもとに具体的な臨床的課題を抽出した.
その結果,1)疼痛に対する物理療法の適切な選択,2)適切な関節運動を誘導する関節可動域運動とその妥当性,3)関節や筋の状態を評価しながら負荷量を設定する筋力増強運動とその妥当性,4)転倒リスクの回避と日常生活活動の維持,5)体力維持(廃用症候群予防),6)炎症の再燃を意識した運動量の設定,7)退院後の炎症の把握,8)運動量の増加に伴う転倒リスク,9)長期入院による心理的負担という臨床的課題が挙げられた.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.