書評
―丹羽滋郎,高柳富士丸,宮川博文,井上雅之,山本隆博,稲見崇孝(著)―「メディカルストレッチング(第2版)―筋学からみた関節疾患の運動療法」
丸山 仁司
1
1国際医療福祉大学理学療法学科
pp.447
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106641
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メディカルストレッチングは二関節筋に着目し,いずれかの関節を緩めて目的の筋肉を伸ばすという新しいストレッチングである.従来のコンディションで利用されているストレッチングとは異なり臨床場面で治療目的のストレッチングというところからメディカルストレッチングと名付けられた.なお,重力に着目して実施していくことで効果がより得られやすいのが特徴である.本書は図が非常に多く,わかりやすく構成されている.そのため,実際にストレッチを行いやすく,また効果を実感しやすく,セルフケアにもつなげやすい点が特徴として挙げられる.
理学療法の基本は運動学であり,それを構成しているのが解剖学,生理学などであり,人体の構造および機能は非常に重要である.特に人体の骨,関節,靱帯,筋の解剖学は運動療法を実施する職種にとって専門であるといっても過言ではない.運動は骨,関節,靱帯,筋の作用で行われ,障害もこれらの影響で生じる場合が多い.運動においては骨・関節の形態,筋・靱帯の起始と停止(走行),筋の起始,停止(走行),および作用などが重要である.
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