甃のうへ・第13回
「セーフティプロモーション」との出会い
稲坂 恵
1
1平塚市こども発達支援室
pp.339
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106611
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輸入された職業である理学療法士として多くの経験を積んできました.振り返れば,「リハビリテーション」を広めたいと街頭に立った学生時代.時を経て今,「リハビリテーション」は日本社会に根付いたのでしょうか? 答えはNoです.“失われた人権を取り戻す”という「リハビリテーション」の真の理念を理学療法士は身をもって実践し,世の中に伝えていかねばなりません.
この思いのなか,新たな「人権」に出会いました.“何人も等しく健康と安全に暮らす権利を有する”という人権宣言で始まった「セーフティプロモーション」です.疾病予防のヘルスプロモーションに対し,「セーフティプロモーション」は傷害予防となります.この理念に感銘を受けた私は,疾病や傷害後に障害を持つ方の「リハビリテーション」から傷害前の「予防」に仕事の立ち位置を変えました.理学療法士は障害を熟知していますから,障害に至らない疾病予防や傷害予防を担える職種でもあるのです.
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