理学療法の現場から
若きスタッフとのコミュニケーション
永友 靖
1
1医療法人社団誠仁会夫婦石病院総合リハビリテーション部
pp.781
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106137
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数か月前,朝日新聞の小さなコラムの「企業再建には“飲ミュニケーション”」という見出しが目にとまった.「経理課の部屋をコンパルームに改装」「社員間の飲み食いを会社が金を出して推奨」「旅館を借り切ってドンチャン騒ぎ」.傾いた会社の再建請負人が最初に仕掛けるのは,こんな「飲ミュニケーション」の奨励だという.牛どんチェーンの「吉野家」,総合複写機メーカー「三田工業」から中小企業に至るまで,破綻から一気に再生した会社の再建請負人たちは「再建には結束が,結束には本音の議論が,本音にはアルコールが有用」と話している.“飲ミュニケーション”推奨派の私は興味を持って読んでいたのだが,なにか釈然としない気持ちに駆られた.経営破綻という最悪な事情があったにせよ,それは人間関係の希薄な企業論理に他ならないと考えるのは酷すぎるであろうか.
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