特集 理学療法に関わる整形外科の最新知見
肩関節治療と理学療法
井手 淳二
1
,
福本 和仁
2
Ide Junji
1
1熊本大学医学部附属病院整形外科
2熊本大学医学部附属病院理学療法部
pp.81-87
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105977
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近年,QOLが重視されるようになり,肩関節疾患の治療においてもスポーツ傷害など高い肩関節機能の維持と獲得が要求されるようになった.これに呼応して最小侵襲手術が推奨される昨今,鏡視下手術が盛んに行われるようになった.また,デイサージャリー(Day Surgery)に対応する試みにも鏡視下手術が貢献している.
リハビリテーションも,これに伴い変遷した点もある.術後早期他動運動の基本概念は変わっていないが,鏡視下手術により術後リハビリテーションがやりやすくなり,QOLを向上させる理想的リハビリテーションに近づいている.また,当科で独自に開発した肩用持続他動運動装置(continuous passive motion machine;以下CPM)がこれに貢献している.以下,代表的疾患と当院で行っている治療法を詳述する.
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