講座 応用行動分析学・3
理学療法における応用行動分析学―3.治療場面への応用
山﨑 裕司
1
,
長谷川 輝美
1
,
山本 淳一
2
,
鈴木 誠
1
Yamasaki Hiroshi
1
1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
2筑波大学心身障害学系
pp.219-225
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105771
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1.はじめに
理学療法への探求は大きく分けて2つの視点から捉えることができる.1つはより有効な治療方法を追求する視点であり,これまでの理学療法士の研究活動はここに集約されてきたといってよい.もう1つは,十分な理学療法効果を得るために患者の行動をより適切な方向へ導くかという視点である.言い換えれば,理学療法に対する動機づけを如何に行うかという視点でもある.運動療法や日常生活動作指導など理学療法の大部分は患者の協力や努力なくしては成立しないため,後者の視点を欠いて有効な理学療法を適切に提供することは不可能であろう.
本稿では,これまでの2回の連載で紹介された応用行動分析学の理論・技法をもとにして,患者の動機づけを行うためのアプローチ方法をより具体的な形で提供する.
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