特集 整形外科疾患に対する外来運動療法
肩関節周囲炎に対する外来運動療法
小室 透
1
,
米田 稔
2
Komuro Toru
1
1大阪厚生年金病院リハビリテーション科
2大阪厚生年金病院スポーツ医学科
pp.36-44
発行日 2001年1月15日
Published Date 2001/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105724
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はじめに
肩関節周囲炎は,「肩の疼痛と運動制限を有し,明らかな器質的障害のないもの」として定義されるが1),臨床上みられる症状は疼痛や運動制限の程度だけを取り上げても様々である.そして,肩関節周囲炎は適切な理学療法が行われれば良好な成績が得られる疾患であるが,適用する手技の時期や方法を誤ると,かえって症状を悪化させてしまうこともある.例えば,炎症の強い時期に,炎症部を刺激するような可動域運動や筋力増強運動を行えば,痛みの増悪と更なる機能障害を引き起こす.しかし,愛護的になりすぎれば,可動域の制限や機能障害を残す結果となる.したがって,注意深い評価のもとに,各症例の病態に即した理学療法を選択していく必要がある.
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