特集 インフォームド・コンセント
脊髄・頸髄損傷者の理学療法とインフォームド・コンセント
水上 昌文
1
Mizukami Masafumi
1
1茨城県立医療大学保健医療学部理学療法学科
pp.842-846
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105181
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
脊髄.頸髄損傷(以下,脊髄損傷)では,損傷の形態が横断型で完全麻痺を呈している場合,現在の医学の現状では回復は不可能であり,車椅子依存の生活を余儀なくされる.この予後の「告知」は脊髄損傷者のリハビリテーションにおいてインフォームド・コンセント(以下IC)について語る際に常に問題となる.いつ,誰が,どのような方法で行うかという点に関しても結論は得られていないのが現状である.しかし,リハビリテーションを円滑に効果的に遂行するためには避けては通れない重要な問題である1,2).予後の「告知」は主治医により行われるのが一般的であるが,本論では理学療法士が臨床の場面で行うICのポイントについて,実際の症例を交えて筆者の経験と私見を述べる.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.