あんてな
地域リハ研究会の活動
浜崎 満治
1
1中津第一病院リハビリテーション科
pp.706-707
発行日 1998年9月15日
Published Date 1998/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105143
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Ⅰ.「継続は力なり」
前の職場で在宅療養者のお宅へ年に何度か身障計測にうかがう機会があった.当時(10年ほど前),新米理学療法士であった自分の想像とはかけ離れた在宅療養の現状を目にし,やり場のない憤りと何もできない自分に対する自責の念で,車での帰路ひとり目を赤くしていたものだった.この経験が筆者を地域に目を向けさせた動機である.
平成3年,転勤をきっかけに,人口6万7千余の大分県中津市を中心に,近隣地域も活動舞台として「地域リハビリネットワークの会」という集まりを持ちはじめた.「リハビリテーションの考え方を広く地域に……」という思いが実現したわけである.まずは理学療法士,作業療法士を集め,そこから地域の方々を巻き込んでいきたいと考えたが,数えるほどの同職者をまとめることさえ難しいことを思い知らされる結果となった.当時は切ない思いで一杯であったが,今にして思えば,これが当然の結果なのだろう.本業の病院でも,施設基準Ⅱの取得に向けて動いているなか,一専門職として地域で何ができるのか,先の見えない挑戦であった.
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