入門講座 訪問理学療法の基本・2
在宅高齢者をよく知ろう
新谷 和文
1
Kazufumi Araya
1
1訪問リハビリテーション事業所榛名荘病院
pp.149-155
発行日 2011年2月15日
Published Date 2011/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101876
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はじめに
訪問リハビリテーション(以下,リハ)は,介護保険における居宅介護サービスのなかでは最も利用者の少ないサービスであり,2007年の調査では,居宅介護サービス利用者268万人中4.4万人とわずか1.7%にすぎない1).このような状況で,事業所によっては,訪問リハの依頼があっても十分なサービスを行えていないことも想像される.また,新規に訪問リハサービスを開始する事業所の質の担保が十分なされているかも不明である.
近年では入院期間短縮により,早期に自宅に退院される方が増えてきている.退院早期は,自宅での新しい生活を再構築するうえで大変重要な時期であり,さらに,病状も安定した時期とは言えず,リスク管理も重要である.
本稿では,こうした背景のなか,訪問理学療法を行うにあたり知っておいて欲しい高齢者やその家族の特徴,また,訪問理学療法を進めるにあたり有用と思われる指標をいくつか示すこととする.
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