特集 在宅ケア体制の推進と家族制度
高齢者の自立と在宅ケア
島内 節
1
Setsu SHIMANOUCHI
1
1国立公衆衛生院公衆衛生看護学部
pp.738-742
発行日 1989年11月15日
Published Date 1989/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208053
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■はじめに
日本人の平均寿命は世界のトップレベルにあり,65歳以上の人口が2000年には1/6,2010年には1/5,2020年には1/4を占め,世界に例をみない高齢国になる.しかも2000年から要介護者となりやすい後期高齢者(75歳以上)が急増し,生産年齢人口は,1998年をピークに実数で減少していく.
このような厳しい社会条件をひかえて,老人・家族の健康とQuality of Life(QOL)の調和とその実現は,老人の自立とそれを支える場や社会システムが重要な課題となる.厚生省は本年8月に「寝たきりゼロ国民運動の展開」をスローガンとして公表した.これらの関連条件を踏まえて,老人の自立と在宅ケアの現状・課題・方法について述べる.
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