特集 スポーツ外傷
アジア競技大会選手村診療所における理学療法活動
梶村 政司
1
Kajimura Masaji
1
1中国電力(株)中電病院理学診療科
pp.152-158
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104495
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
「アジア競技大会広島1994」(以下アジア大会)は,記録的な猛暑と異常渇水の状況のなかで開催される運びとなった.漕艇やカヌーの会場へも渇水の影響が現れ,一時「競技は不可能か」と思わせる低水位の川やダムの現状があった.しかし,これまでの準備と願いの甲斐あって,首都以外の地方都市で初めて開催されることとなった.地方での開催であるが故に,国内はもとよりアジア諸国関係者からも多くの注目を集めていた.また,わが国においては昭和33年の東京大会に次いで2度目の開催である.
今回,診療所医務班が参考にしたのは,1985年神戸で行われたユニバーシアード大会であった.これまで多くの国際スポーツ大会が開催されていたが,いずれも理学療法士の参加は非公式なものであった.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.