特集 公衆衛生の分野における国際化
《機関・団体》
アジア保健研修所の活動と展望
川原 啓美
1
Hiromi KAWAHARA
1
1アジア保健研修所
pp.41-44
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206228
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■はじめに
近年,医学の急速な進歩により,日本国民の健康は増進し,平均寿命はついに世界の1〜2位を争うところとなった.しかし,地球全体の視野(global vision)に立つと,世界の人口の75%,アジアに限っていえば何と90%の人が,農漁村や大都会のスラムに住み,今日の日本では忘れ去られた栄養失調や風土病,感染症などに苦しめられており,その一端は表1の数字からもうかがわれる.従来,政府間ベースなどで医療援助活動が行なわれてきたが,僻地に住む人々にその手は必ずしも及んでいない.私たちは,今回表記の施設を愛知県愛知郡日進町に設立し,アジア諸国で地域医療に挺身する人々の研修事業を開始したので,そのあらましを紹介する.
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