報告
老人の大腿骨頸部骨折患者の調査―当院におけるその傾向と理学療法
中江 誠
1
,
丸山 勝人
1
,
宮崎 一臣
1
,
大石 妙子
1
,
浦瀬 尚子
1
1北九州総合病院理学診療科
pp.795-798
発行日 1993年11月15日
Published Date 1993/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103878
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Ⅰ.初めに
高齢者の代表的疾患である大腿骨頸部骨折(以下,頸部骨折と略.)は昨今の高齢化時代とともに増加の一途をたどっている.ひとたび骨折を起こすとADLを阻害し,たいせつな余命に影響を与えることも少なくない.したがってわれわれは理学療法を施行する過程に当たり,疾患や術式に対する留意点のみでなく高齢者が受傷に至った背景にある諸因子をも考慮することは可及的早期での退院を促し,再骨折の予防などを指導するためには重要なことである.そこで当院の過去2年間に理学療法を施行した頸部骨折患者の実態を以下の8項目について調査した.今回は対象を60歳以上に絞り,各項目ごとに検討を加えた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.