Japanese
English
特集 呼吸機能障害の理学療法
NICUにおける小児の呼吸機能障害に対する理学療法
Physical Therapy for Respiratory Disturbances: Chest Physiotherapy for Infants with Respiratory Disease in the Neonatal Intensive Care Unit
田代 千惠美
1
Chiemi TASHIRO
1
1北里大学病院リハビリテーションセンター部
1Department of Rehabilitation, Kitasato University Hospital.
pp.660-666
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103838
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1初めに
周産期医療(周産期:正確には妊娠の第29週から出生後1週間までの期間を言う.)や新生児医療(新生児:出生後より1か月までの児のことを言う.)の急激な進歩に伴い,超未熟児(1000g未満の児)や呼吸器系の障害をもつ新生児の救命が可能になっている.しかし,その未熟性などから肺機能障害は避け難い状況にあり,人工呼吸器からの離脱困難になり,長期にわたり呼吸器管理の必要な症例がみられている.
このため,新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unite:以下,NICUと略.)における理学療法の対象となる新生児や乳児の数は増加する傾向にある.
理学療法士は,このNICUに入院している時期から,早期に対象児の全身管理に注意を払い対象児の将来的な発達をも加味して,理学療法を進めなければならない.
NICUでの理学療法の対象となる児は,生命維持のために人工呼吸器管理が施されて,その条件の下に,理学療法が施行されることが多くなっている.その上,脳障害を合併している症例を通して,呼吸管理や理学療法に必要な知識について述べる.
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