Japanese
English
印象に残った症例
Weaningに難渋した急性期C4頸髄損傷者へのアプローチ
Impressive Cases: Respiratory Physical Therapy in Acute C4 Spinal Cord Injury with Respiratory Difficulty; Especially on Weaning from Artificial Respiration
川村 博文
1
,
鶴見 隆正
1
,
辻下 守弘
1
,
山本 博司
1
,
谷 俊一
1
,
上村 寛
2
Hirobumi KAWAMURA
1
,
Takamasa TSURUMI
1
,
Morihiro TSUJISHITA
1
,
Hiroshi YAMAMOTO
1
,
Toshikazu TANI
1
,
Hiroshi UEMURA
2
1高知医科大学附属病院理学療法部
2高知医科大学整形外科
1Department of Physical Therapy, Kochi Medical School Hospital.
2Department of Orthpaedic Surgery, Kochi Medical School.
pp.421-424
発行日 1993年6月15日
Published Date 1993/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103772
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Ⅰ.初めに
高位頸髄損傷者にはC2-C3レベルの胸鎖乳突筋や僧帽筋の機能が残存するRespiratory quadriplegia1)とC1レベルの広頸筋の機能が残存するPentaplegiaとがある.これらはいずれも四肢と体幹以下とが完全麻痺であるために最重度のImpairment,Disability,Handicapの障害がある.さらに,両タイプは横隔膜の麻痺を伴うだけに,早期からの呼吸管理および呼吸の理学療法を行なうことが重要である.
今回,われわれは受傷後の3か月目まではRespiratory quadriplegiaの状態を呈していたC4完全麻痺患者の理学療法を通して,難渋したWeaning,コミュニケーションのアプローチ,高位頸髄損傷独特の合併症(特に自律神経系異常)対策などを経験したので,その経緯について報告する.
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