症例報告
痙性尖足歩行に対する荷重バイオフィードバック治療
武政 誠一
1
,
嶋田 智明
2
,
武部 恭一
2
,
宮本 真美
3
,
平山 敦子
3
,
西村 知子
3
1神戸大学医療技術短期大学部
2武部整形外科リハビリテーション
3武部整形外科リハビリテーション理学療法科
pp.353-355
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103753
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Ⅰ.初めに
近年,理学療法の分野において筋電図や関節位置,筋力,力量などの種々の生体情報を利用したバイオフィードバック訓練が行なわれるようになってきた.しかし,本邦においては力量,すなわち荷重量をコントロールするのにフィードバック訓練を利用した報告はあまり無い.
今回われわれは,成人脳性麻痺患者にみられる痙性尖足歩行が原因で歩行困難を来した症例に対し,患側下肢への荷重コントロールおよび的確な歩行訓練を目的として,荷重量を聴覚へフィードバックさせる(以下,WBFという.)装置を用いての訓練を行なった.その結果,歩行が可能となり歩容も改善されたので,その訓練方法および問題点について文献考察を加え報告する.
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