Japanese
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入門講座 筋力増強訓練・4
神経筋疾患に対する筋力増強訓練―特にoverwork weaknessについて
Muscle Strengthening Exercise. 4: Muscle Strengthening Exercise in Patients with Neuromuscular Disorders
臼田 滋
1
,
長谷川 恵子
2
,
石川 公久
2
,
福屋 靖子
3
Shigeru USUDA
1
,
Keiko HASEGAWA
2
,
Kimihisa ISHIKAWA
2
,
Yasuko FUKUYA
3
1群馬大学医療技術短期大学部
2筑波大学附属病院理学療法部
3筑波大学心身障害学系
1College of Medical Care and Technology, Gunma University.
2Department of Physical Therapy, Tsukuba University Hospital.
3Institute of Special Education, The University of Tsukuba.
pp.247-252
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103721
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Ⅰ初めに
筋力増強訓練は理学療法において,機能障害に対する運動療法の中の基本的なアプローチであるが,その中でも特に神経筋疾患の場合には,筋力低下が主要症状であるため,筋力増強訓練プログラムに主な視点をおいた理学療法が施行されている.
いかなる疾患・障害に対しても理学療法を施行する場合,最優先に考慮しなければならないことは何であろうか.疾患・障害の進行を阻止し,かっ改善することが第一であるが,疾患によってはその進行を阻止することが困難な場合もしばしば経験する.その場合理学療法としての効果を挙げることはたいせつであるが,患者に害となるようなアプローチは絶対に避けるべきである.
特に神経筋疾患に対して筋力増強訓練を施行する際には,その実施時期,運動の強度,神経や筋の損傷程度等によっては訓練により,その障害そのものを悪化または疾患を再燃させる場合があることは過用性筋力低下(overwork weakness)という概念で捉えられている.そのためにその方法に関しては厳密な管理が必要であり,筋力増強訓練プログラムだけではなく,理学療法アプローチ全体の慎重な展開が要求される.
本稿では,まずoverwork weaknessについて解説し,われわれのこれまでの経験を基に,実際の臨床場面での筋力増強訓練プログラムの立て方,実際の方法について,症例の呈示も含め解説する.
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