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講座 障害者・高齢者のための住宅・3
疾患・障害別住宅増・改築のポイント-1―2.進行性神経筋疾患に対する住宅増・改築,環境整備のポイント
Housing for the Aged and the Disabled・3: 1-2; Housing Adaptation for Patients with Progressive Neuromuscular Diseases
増本 正太郎
1
Shoutaro MASUMOTO
1
1東京都立神経病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Tokyo Metropolitan Neurological Hospital.
pp.643-647
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103595
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Ⅰ.初めに
Parkinson病,脊髄小脳変性症(以下,SCDと略.),進行性筋ジストロフィー症といった神経筋疾患は病状が進行性であることをその特徴としており,ADL自立期から全介助期までの各ステージに即した住宅増・改築が適宜必要になる.それだけ柔軟で追加増設,変更が可能であることが望ましいが,一方障害進行を余儀無くされる患者に住宅改造が必要になる当初から全介助対応の増・改築を試みることも考えられる.その場合,例えば電動ベッドに天井走行式リフトを設置し,屋外へは車いす用のスロープか段差昇降機を準備する.しかしそれにはかなりの費用を要するばかりか,残存機能や代償能力は活かされないまま障害進行を早め,入間が本来有する環境適応力をも阻害しかねない.大幅な改造を要せず,改造に対する制約が大きい民間賃貸住宅でも対応可能な方法で在宅の神経筋疾患患者と生活環境とのマッチングを総合的に論じてみたい.
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