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講座 障害者・高齢者のための住宅・3
疾患・障害別住宅増・改築のポイント-1―1.片麻痺者の住宅増・改築のポイント
Housing for the Aged and the Disabled. 3: 1-1; Housing Adaptation for the Hemipligies
粟津原 昇
1
Noboru AWAZUHARA
1
1板橋区立おとしより保健福祉センター
1Itabashi Senior Citizen's Health and Welfare Center.
pp.639-642
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103594
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Ⅰ.初めに
脳卒中に代表される片麻痺者は,障害の残存ゆえに生活動作が行なえなかったり,場合によっては家族の介助を受ける必要性が生じている.自立度が低く介助負担が重い状態にあっては,住環境の改善整備がなければ,豊かな生き生きとした家庭・社会生活が営みにくいと言っても過言ではない.
片麻痺者やその家族の住環境を整えていくに当たり,多くは住宅増・改築と福祉機器とが組み合わされて提供される.福祉機器の導入だけで良いのか,住宅増・改築を併用したほうが良いのかなどの方法や,本人の自立度を向上するためか,それとも家族の負担を軽減するために実施するのかという目的などに対してケースバイケースの選択を迫まられるのが実状である.
住環境整備に含まれる住宅増・改築は,片麻痺者とその家族に対して何をもたらすのか(目的)や,目的に添うようにどの程度まで増・改築していくのか(方法や費用負担など)のニーズを最大限にくみとることから始まる.このことを強調した上で,片麻痺者の住宅増・改築の基本的なことにふれてみたい.
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