Japanese
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講座 姿勢・2
姿勢に対する形態学的観点
Posture. 2: Morphological Point of View Concerning Posture
岡田 守彦
1
Morihiko OKADA
1
1筑波大学体育科学系応用解剖学研究室
1Laboratory of Applied Anatomy and Kinesiology, Institute of Health and Sport Sciences, University of Tsukuba.
pp.115-120
発行日 1991年2月15日
Published Date 1991/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103204
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Ⅰ.初めに
「ヒトは直立二足歩行するサルである」というのは人類学でのヒトの定義だが,現今の人類はこの定義とは裏腹に,直立も二足歩行もあまりしなくなり,オフィス,居間,車の中と,坐っている時間がもっとも長い.一方,腰痛,背曲がり,消化・循環器系の疾患など,姿勢や運動に関係すると思われる障害は増加しつつある.これらはしばしば「文明病」と呼ばれるが,文明病である所以(ゆえん)を理解する上で,ヒトの姿勢や運動の形態学的側面,その進化などについて考えてみることも有益であろう.
本稿ではヒトの姿勢の特徴,動物,特に霊長類との比較,運動器にみられる二足適応などについてふれてみたい.
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