学会印象記 〈第25回日本理学療法士学会〉
彼我の格差は歴然とあり―一里塚として成果も多い
濱出 茂治
1
1金沢大学医療技術短期大学部
pp.558-559
発行日 1990年8月15日
Published Date 1990/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103070
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1.初めに
第25回日本理学療法士学会は5月24日,25日の両日,札幌市において開催された.学会が札幌で開催されるのは,第12回学会に次いで二度目であるが,筆者にとってはそのとき以来,13年振りに訪れた札幌ということもあって感概も一入(ひとしお)であった.
学会前日こそ「これがリラ冷えというものか」と驚くほどの寒さで,冬に舞い戻ったかのような錯覚に陥るほどの気温であったが,学会当日は,一転して快晴の学会日和となった.札幌市内のあちこちにはライラックの薄紫の花が咲きほろこび,われわれの学会を盛り上げてくれるように思われた.
本学会は「四半世紀の歩み;新たなる展開の視点」というテーマの下で,我が国に理学療法士が誕生して二十五年が過ぎたこれまでの歴史を振り返って整理し,二十一世紀に向けての理学療法の方向性を探ろうという意図で企画された.総演題数は405題と過去最多で,その内,口述306題,ポスター94題,ビデオ5題が札幌市教育文化会館,北海道厚生年金会館の二会場に分かれて発表された.
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