Japanese
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講座 リハビリテーションと住宅改造・3
浴室・便所改造の基本的考えかたと改造の実際
Rehabilitation and House Adaptation. 3: Basic Theory and Practice of Bath and Toiletroom Reconstruction
粟津原 昇
1
,
金子 勇
2
Noboru AWAZUHARA
1
,
Isamu KANEKO
2
1東京都板橋区公衆衛生課
2(株)勇建設
1Itabashi City Hall Public Health Section.
2You-kensetsu.
pp.197-204
発行日 1990年3月15日
Published Date 1990/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102980
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Ⅰ.初めに
老人や身体障害者が浴室・便所を日常利用する場合に,安全性・快適性などを備え,いつでも必要なときに利用できる状況にあることが望ましい.したがって,段差の解消や手すりの設置などのバリア・フリー設計は,機能低下や能力障害を補い,日常生活の自立,安全性の確保や家族の介護の軽滅などをもたらす.
浴室・便所の改造需要への実践に当たっては,二つの側面から考えることが必要である.一つは,実際に利用する側の問題,つまり改造した場所,設備の利用の容易さ,安全性,快適性,介護負担量の軽減などがどれだけもたらされたかである.もう一つは,改造に要する設備の種類,経費などを考慮した上で理学療法士や建築家などがどのように改造内容を計画したか,の改造施行側の問題である.
医療機関からの退院前後の時期に,浴室・便所の改造に理学療法士が関与している1)が,筆者は地域で在宅訪問指導(訪問理学療法)を実施する立場から,むしろ在宅生活を送っている時期に実践することが多い.住宅改造には,新築・増築・改築・模様替えがあるが,在宅訪問指導では既存の住宅の改築がもっとも多い.住宅改造(以下,改築の意味)は,障害の程度や内容,既存の住宅構造,家族状況などの多様な条件により画一的な改造は困難である.
本稿では,具体的な改造例を交えながら,改造施行側の基本的な考えかたについて理学療法士の立場から述べたい.
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