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特集 苦労した症例報告集
―骨・関節疾患―ROMと筋力の訓練効果の見直し―訓練のしかたの体得に着目して
Reports on Difficult Cases: Bone and Joint Diseases: Reconsideration of the Effects of ROM and Muscule Strengthening Exercises: From the Point of View of Learning of the Ways How to Exericise
岡西 哲夫
1
Tetsuo OKANISHI
1
1藤田学園保健衛生大学病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Fujita Gakuen Health University Hospital.
pp.140-144
発行日 1990年3月15日
Published Date 1990/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102964
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Ⅰ.初めに
骨・関節疾患の運動療法の主眼は,早期にROMと筋力とを回復させることにある.しかし,この言い尽くされた二つのことを,どのように適切に,かつ効果的に行なっているか,また,その効果を上げるために,患者にどのように訓練方法を体得させているかがつねに問題となる.反省させられ,苦労した症例もこの点に集約されるように思う.
今回は,このROMと筋力との二つの訓練方法の効果を症例を通して見直してみたい.
症例は肩関節手術例として人工骨頭置換術後2例,股関節手術例として,両変形性股関節症に対する一側のChiari骨盤骨切り術(以下Chiari手術と略す.)後,他側も同様な手術を受けた患者1例である.
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