特集 スポーツと理学療法
スポーツと理学療法のかかわり
小林 寛和
1
Hirokazu Kobayashi
1
1日本福祉大学健康科学部
pp.579-584
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102332
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はじめに
近年,わが国の競技スポーツのレベルは著しく向上している.オリンピック競技大会では日本選手団が2004年のアテネ大会で史上最多(1964年東京大会と同数)の金メダルを獲得し,また各競技における国際大会での活躍もめざましいものがある.男子サッカー代表チームのワールドカップ大会(2002年,2006年,2010年)での活躍,ワールドベースボールクラシック(2006年,2009年)での日本代表チームの優勝,なでしこジャパン(女子サッカー代表)の2011年ワールドカップ大会優勝などは記憶に新しい.
また,スポーツ活動の多様化も著しく進んでおり,様々な目的をもってスポーツに取り組む人々が増えている.身近なスポーツであるランニングに取り組む人々の増加はその代表例であり,東京マラソンのようなランニングに関する大規模スポーツイベントが,各地で行われるようになってきた.
このようなスポーツ活性化の気運が高まりをみせるなか,勝つことだけでなく,楽しむこと,健康の維持・増進といった目的でもスポーツ活動を実施している人が増えてきている.スポーツ活動の内容は,高度に,多様になってきており,それに伴って,様々な場面でわれわれ理学療法士がスポーツにかかわる機会も増加しているように思う.
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