講座 運動学・2
股関節の機能解剖と臨床応用
建内 宏重
1
Hiroshige Tateuchi
1
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
pp.451-460
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102293
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はじめに
疾患の如何を問わず,股関節機能の向上が姿勢や運動機能の改善においてキーポイントとなることは多い.関節の機能解剖は,理学療法を行っていく上で必須の情報であるが,それは過去に完成された学問体系ではなく,今もなお研究が進められ少しずつ新たな知見が生み出されてきている.したがって,理学療法士は,常に自分の持つ知識をアップデートさせる必要がある.本稿では,1)股関節の適合性,2)股関節周囲筋の作用,3)股関節の安定性,4)立位における股関節,そして5)歩行における股関節,の5つのテーマについて,現在わかっている機能解剖学的知見を概括した上で,それらに基づく臨床的評価・治療方法の一例を提示する.
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