Japanese
English
報告
男性において肘関節肢位が肩甲骨面上の肩甲上腕リズムに与える影響
Influence of elbow positions on scapulohumeral rhythm in the scapular plane among healthy male adults.
勝木 秀治
1
,
中山 誠一郎
1
,
遠藤 康平
1
,
今屋 健
1
,
園部 俊晴
1
,
戸渡 敏之
1
,
堤 文生
2
Shuji Katsuki
1
1関東労災病院リハビリテーション科
2東筑紫学園九州リハビリテーション大学校
キーワード:
肩甲上腕リズム
,
肘関節肢位
Keyword:
肩甲上腕リズム
,
肘関節肢位
pp.51-56
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102167
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要旨:本研究の目的は,肘関節伸展位と屈曲位の肩甲上腕リズムの違いを調べ,特に肘関節屈曲位のリズムの特徴を調査することである.対象は健常男性10名20肩とした(年齢29.4±3.9歳).肘関節伸展位と屈曲位の2肢位において,肩関節の3つの測定区間(下垂位~90°,90°~最大挙上位,全可動域)における肩甲骨上方回旋角度変化量を計測し,肩甲上腕関節角度変化量と肩甲上腕リズムを算出した.統計処理では,分散分析を用いて各計測項目と肘関節肢位との関連を調査した.統計分析の結果,肩甲骨上方回旋角度変化量,肩甲上腕関節角度変化量,肩甲上腕リズムにおいて,肘関節肢位(肘伸展位と肘屈曲位)と3つの測定区間の間には高い相互作用が認められた.肩甲上腕リズムにおいては,全可動域では2肢位の間に有意差を示さなかった.しかし,90°を境にした測定区間(下垂位~90°と90°~最大挙上位)では,肘伸展位では下垂位~90°で有意に大きく(p<0.01),肘屈曲位ではこれらの測定区間に有意差を認めなかった.つまり,90°を境に分けた測定区間では,肘関節伸展位と屈曲位で肩甲上腕リズムは異なる特徴的な傾向を示した.
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