特集 通所サービスにおける理学療法
通所サービスにおける保健・福祉行政とのつながり
松井 一人
1
Kazuto Matsui
1
1ほっとリハビリシステムズ
pp.117-123
発行日 2011年2月15日
Published Date 2011/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101868
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はじめに
平成12(2000)年に介護保険制度が創設され,その後様々なサービスが地域ごとに展開され,徐々に在宅サービスが充実してきている.その中で,1か月の居宅サービスの実施件数に占める通所ケア(通所リハビリテーション・通所介護)の割合は全体の約40%と,訪問介護に次いで大きい(図1).通所ケアに理学療法士が関与する上において,地域の中の多くのサービスの中でどのような機能を果たし,効果を上げるかという意識をもつことは,いうまでもなく重要である.また,介護保険サービスにおいて,業務を実施するにあたっては,保険者である行政や関係機関との連携は不可欠である.
理学療法士は,通所ケアの事業所の中で,単に個別理学療法を提供するにとどまることなく,地域全体を見渡し,自らがその地域や事業所においてどのような役割を果たすべきかを考え,行動することが重要であると考える.本稿では「様々な地域資源の中の通所ケア」という視点で,理学療法士が他と連携を図る意義や,役割について私見を述べたい.
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