とびら
理学療法士の役割
仲西 孝之
1
1沖縄リハビリテーションセンター病院
pp.943
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101791
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先日,地元の大学附属中学校から職場体験学習の依頼があり,3名の学生をお世話することになった.学生らは,将来医師を目指しているのだと言う.すぐに体験学習のプランを作成し,病院の紹介と医師やコメディカル職種の説明,病院が多くの職種によって運営されていることを理解して貰うことにした.職場体験の前日に打ち合わせがあり,学生らに理学療法士や作業療法士,言語聴覚士の存在について聞いてみたが,残念ながら全く知らないとのことであった.わが国の理学療法士は右肩上がりに増えているが,未だ広く一般に認知されていないことを感じた瞬間であった.
当施設は回復期を中心としたリハビリテーション専門の病院であるが,高齢社会の到来と近年の診療報酬改定が追い風となり,毎年多数の理学療法士や作業療法士,言語聴覚士を採用し,現在では理学療法士数だけで60名を超え,前述の3職種を合わせると総勢120名を超える体制である.先の中学生の認識はともかく,臨床現場では確実に理学療法士が充足し,その勢力が看護師と肩を並べるまでに至っている.
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