特集 ICFと理学療法
理学療法学教育におけるICF導入の現状と課題
進藤 伸一
1
Shindo Shinichi
1
1秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻
pp.661-666
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101460
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はじめに
理学療法士養成課程において,ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)1)の正しい教育が行われることは,理学療法におけるICFの普及と活用において極めて重要である.「正しい教育」とあえて強調したのは,ICFの前身であるICIDH(International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps:国際障害分類)の導入において,それまでの古い障害理解がICIDHの理解に持ち込まれたことがあり,同じことがICFについても現在起こっているのではないかと考えられるからである2).理学療法士は,これまで長い間ICIDHによる障害把握を行ってきた経緯があり,ICFを教育する場合にはこうした点を十分考慮する必要がある.
本稿では,理学療法学教育におけるICF導入の現状,ICF教育をめぐる議論,そしてICF導入の課題について述べたい.
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