書評
―玉木 彰(編)―「DVDで学ぶ呼吸理学療法テクニック―呼吸と手技のタイミングがわかる動画91」
居村 茂幸
1
1茨城県立医療大学大学院保健医療科学研究科
pp.680
発行日 2008年8月15日
Published Date 2008/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101234
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日本の理学療法士が対象としている疾患は,その誕生の歴史を反映して現在も脳卒中や骨関節系の疾患が上位を占めてはいる.ただ,内臓障害に起因する疾患,なかでも呼吸機能の障害に対する理学療法件数が,全体の割合は高くはないものの,新たな疾患別健康保険制度に追い風を受けたためか急速に増加していることが近年の特徴である.この呼吸障害に対する理学療法学教育を振り返ると,臨床としては古い歴史を持つものの,実際にどの程度熱心に教育されていたかはいささか心許ない.どれほどの需要,すなわち医師からの指示がどの程度あったかも考えなくてはならないが,この障害に対する理学療法が,理学療法学の辺境として一部の理学療法士によって細々と行われてきたと言っても過言ではない現実もあった.
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