Japanese
English
症例報告
要介護高齢者2例に対する運動学習を考慮したバランス練習の試み―シングルケースデザインによる検討
Effect of balance exercise by motor learning among two frail elderly persons: a single-subject design
高井 逸史
1
,
白井 学
2
,
西野 政史
2
,
山口 武彦
2
Takai Itsushi
1
1大阪物療専門学校理学療法学科
2寺田萬寿病院リハビリテーション科
キーワード:
要介護高齢者
,
運動学習
,
バランス練習
,
シングルケースデザイン
Keyword:
要介護高齢者
,
運動学習
,
バランス練習
,
シングルケースデザイン
pp.1031-1036
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101084
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:運動学習に基づいたバランス練習の試みが要介護高齢者の姿勢バランス機能を改善するかどうか,シングルケースデザイン(A-B-A'型)を用いて検討した.対象は慢性腰痛をもつ要介護高齢者2症例で,症例1は84歳女性,要支援2,症例2は83歳女性,要介護1であった.独立変数はバランス練習の実施の有無であり,従属変数はfunctional reach test(FRT)とtimed up & go test(TUG)による姿勢バランス能力とした.課題は作成したバランスボードを前後・左右各方向で水平に保つこととし,難易度は不安が出現する程度にボードの傾きを設定した.その結果,2症例における難易度の指標や内部観察の内容が異なり,本研究結果から運動学習によるバランス練習の効果を論ずるのは困難であった.今後,症例数を増やし,難易度の設定と内部観察を用いた運動学習によるバランス練習の効果を検証することが求められる.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.