特集 外来・通所理学療法
整形外科診療所における外来理学療法の現状と展望
杉浦 武
1
,
小堀 かおり
1
Sugiura Takeshi
1
1こぼり整形外科クリニック
pp.801-808
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101036
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はじめに
診療所とは,19床以下の入院施設を有する,あるいは入院施設を有さない医療機関であるが,その診療体制やサービス内容などは診療科目や病床の有無などにより多彩である.近年,地域完結型医療が推進される中で,診療所は各地域における急性期治療後の患者の健康状態や身体機能などの維持,改善を医療保険下で支える立場にある.また地域密着という点では,長期的に患者の経過を把握する必要性とともに,障害予防を推進する役割も担っている.現在の目まぐるしく変化する医療状況においては,診療所に対する患者のニーズは多彩であり,臨機応変に対応できるサービス体制が必要である.理学療法も各診療所の診療体制によって対象となる患者層が異なるが,患者の様々な要望に応じたサービス提供(時に医療施設以上の)が求められることにかわりはない.
本稿では,整形外科を標榜する無床診療所に勤務する理学療法士の立場から,当クリニックにおける外来理学療法の現状について報告するとともに,診療所におけるその役割と今後の展望について考察する.
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