ひろば
デュプイトレン拘縮の手術を受けた体験
奈良 勲
1
Nara Isao
1
1広島大学医学部保健学科
pp.782
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100884
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- 文献概要
デュプイトレン(Dupuytren)拘縮は,手掌と指の腱膜が肥厚して短縮するため指関節が屈曲拘縮を起こす原因不明の疾患で,白人に多く,東洋人,黒人に少ない.その保存的治療は無効であり,進行すれば観血的治療が必要となる.
この疾患の症状が約5年前に私の両手に生じ,その後左手の拘縮が徐々に進行し,第3指のMP関節の伸展が-30°,第5指のMP関節の伸展が-20°になってきた.無痛性のため苦痛を感じなかったのは幸いであった.しかし,ADL面ではパソコンのキーボードを叩くときと洗顔の際,そして理学療法士として患者さんを治療するときや大学の授業で運動療法のデモンストレーションを行う際に多少の不便さを感じていた.そのようなことで,手の外科を専門にする整形外科医に診てもらい,手術を受けることになった.医師の「説明と同意」の中で,局部麻酔と全身麻酔のどちらにするかなどの説明を受けた.局部麻酔は効かないときもあるとのことで私は全身麻酔下での手術を選択し,それに同意した.
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