特集 生活機能向上のための理学療法
福祉用具適用のための生活機能障害のアセスメントにおける理学療法(士)の役割
吉川 和徳
1,2
Yoshikawa Kazunori
1,2
1ふつうのくらし研究所
2特定非営利活動法人日本シーティング・コンサルタント協会
pp.537-544
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100513
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介護保険制度がスタートしてから4年が経過した.制度自体の浸透と裏腹に様々な問題も見えはじめ,社会保障審議会介護保険部会では,来年度に予定されている制度見直しに向けての議論が活発に行われている.特に第1期(平成12~14年)では2,911円であった第1号保険料が,第2期(平成15年~17年)には3,293円(+382円;13.1%)と増加している1)ことが,制度の持続可能性という観点から問題視されており,その原因の一つである介護給付費の増加(図1)をどのように抑制するか,ということが大きな論点になっている.
こうした観点から福祉用具についてみると,介護保険の居宅サービス受給者の35.9%(平成16年1月審査分)が福祉用具貸与を利用し,同36.7%(同)の通所介護とほぼ同じ利用率となっている.またその給付費は増加の一途をたどり,制度開始当初(平成12年4月)4億円であった給付費が,平成16年1月審査分では127億円となっているなど,他の居宅サービスとは比較にならない増加率となっている.
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