増刊号 臨床血液検査
II.止血機能検査
2.検査の実際と症例の解釈
1)血小板機能検査
A.検査法
(8)血小板抗体
降旗 謙一
1
,
石田 文宏
2
1信州大学医学部附属病院輸血部
2信州大学医学部第2内科
pp.168-171
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906507
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■測定の意義
慢性特発性血小板減少性紫斑病(chronic idiopathicthrombocytopenic purpura;ITP)をはじめとする自己免疫性血小板減少症,新生児同種免疫性血小板減少性紫斑病(neonatal alloimmune thrombocytopenicpurpura;NATP)や血小板輸血不応状態(platelettransfusion refractoriness;PTR)などの同種免疫性血小板減少症の診断のために,抗血小板抗体の検出は不可避である.最近,この目的のために血小板膜糖蛋白(glycoprotein;GP)に対するモノクローナル抗体を利用して感度および特異性を向上させた方法が開発された1〜3).本稿ではこれらのモノクローナル抗体を利用した方法のうち,われわれが開発したmodifiedantigen capture ELISA(MACE)法を中心に紹介する.なお,血小板特異抗原系を表6に示した.
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