技術講座 免疫
イムノクロマトグラフィ法によるHBs抗原検出
柴崎 光衛
1
1獨協医科大学越谷病院臨床検査部
pp.813-819
発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906282
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
新しい知見
イムノクロマトグラフィ法(immunochromatography assay;ICA)は,HBs抗原検査を含め感染症スクリーニング検査に広く利用されつつある.試料が毛細管現象により拡散移動しながら抗原-抗体反応を展開するICAは簡便性,迅速性,経済性(機器,特殊器具,光熱が不要)に優れており,緊急検査への適応とその臨床的有用性においても,高い評価が多く報告されている.免疫学的検査の分野でも迅速かつ高感度な測定法が求められており,最も迅速性に優れたICAには,今後EIAや化学発光法と同等な検出感度を有することも期待されている.現在,HBs抗原検出のためのICAは,オリゴヌクレオチドで捕捉する新しい方法も加え,6社の製品が国内で市販されている.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.