臨床検査に必要な統計処理法・27
実験の効率化と最適条件の推定—実験計画法[2] 多因子計画と応答曲面分析
細萱 茂実
1
1山梨医科大学医学部附属病院検査部
pp.299-304
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906153
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はじめに
実験計画法は,その実験で取り上げる因子の数により,一因子実験,二因子実験,多因子実験などに分けられる.多因子実験は2つ以上の因子を同時に取り上げる実験で,各因子の水準のあらゆる組み合わせを実験するものを要因実験といい,これは要因の主効果と交互作用効果のすべてを推定できる.一方,直交表実験は要因実験の一部実施法であるが,実際上は無視し得る多因子交互作用を考えず,少ない実験で効率的に要因の効果を推定する方法である.また,酵素反応などの最適条件を探索する場合に有効な方法として,応答曲面の推定が行われるが,これも実験計画の応用である.
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