検査データを考える
血尿—蛋白尿との関連
水井 理之
1
,
猪阪 善隆
1
,
今井 圓裕
1
1大阪大学大学院病態情報内科
pp.293-297
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906152
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はじめに
正常人でも尿中にわずかに赤血球が出現するが,これが生理的範囲を超えて赤血球を混じている状態を血尿(hematuria)と称す.血尿は蛋白尿とならんで腎泌尿器疾患を発見する手がかりとなる重要な症候のひとつである.尿の色調の変化で患者自身が血尿に気づく場合もあるが,尿検査によって尿潜血反応陽性を指摘され,血尿が発見される場合もある.血尿は泌尿器科的疾患による血尿と内科的疾患による血尿に分けられるが,その起こる比率はおよそ7:3である.本稿では,血尿の検査方法から疾患の鑑別までの流れと,最後に蛋白尿との関連について述べる.
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