Laboratory Practice 病理 細胞像からここまでわかる
呼吸器(11)肺アミロイド結節
堀内 啓
1
,
荒井 政和
1
,
松谷 章司
1
1NTT東日本関東病院病理診断部
pp.270-271
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906143
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臨床的特徴
アミロイドーシスには全身性のものと局所性のものとがあり,本稿で取り上げる肺アミロイド結節は局所性アミロイドーシスの一種である.本疾患では,肺あるいは気管支壁に,単発あるいは多発性の結節状のアミロイド沈着が見られるのが特徴である.臨床的には,成人に多く,胸部X線で単発あるいは多発性の結節影を呈し,そのため,種々の肺腫瘍との鑑別が問題となる.大きさは直径1〜4cmのものが多く,年余にわたり緩徐に増大する.約10%では血清あるいは尿中に単クローン性の免疫グロブリンが検出される.生化学的には,沈着しているアミロイドは,AL型のアミロイド蛋白であることが大部分である.
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