増刊号 包括医療と臨床検査
第2章 各論―疾患の診断治療のために最小限必要な検査
26.蛋白尿,血尿
伊藤 喜久
1
1旭川医科大学臨床検査医学
pp.1103-1108
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101580
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
尿中には血清,腎尿路,生殖器由来のさまざまな蛋白が混在存在している.蛋白尿は総蛋白,あるいは個別成分が基準範囲を超えて尿中に排泄される生理,病的状態と定義される.一方,健常者では1日尿中に104~105個の赤血球が排泄されている.血尿は赤血球が基準範囲を超えて存在する病的状態である.両者は同時に,あるいは互いに独立して,腎尿路,泌尿器を主に,全身性の生理・病的状態において認められる.ここでは,蛋白尿と血尿とを便宜上分けるが,適宜関連性を示しながら解説する.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.